「歯磨きの後は何回もうがいをした方がいいの?」
患者さんからよくいただくご質問です。
実は、むし歯予防の観点からは“うがいは1回だけ”がおすすめです。
■ むし歯はどうやってできるのか?
むし歯は、いわゆる“むし歯菌”が糖分をエサにして酸を作り、
その酸によって歯の成分であるハイドロキシアパタイトが溶かされることで起こります。
この現象を「脱灰(だっかい)」といいます。
■ 歯は自然に修復する力も持っています
初期のむし歯であれば、
溶けた成分が再び歯に戻る「再石灰化(さいせっかいか)」が起こります。
ここで重要なのがフッ素(フッ化物)です。
フッ素があることで:
・再石灰化が起こりやすくなる
・歯がより強くなる(酸に溶けにくくなる)
つまり、フッ素はむし歯予防のカギとなる成分です。
■ うがいのしすぎは逆効果?
歯磨き粉にはフッ素が含まれていますが、
歯磨き後に何回もうがいをしてしまうと…
フッ素が流れてしまい、効果が弱くなります
■ 正しい歯磨き後のうがい方法
むし歯予防のためには、次の方法がおすすめです。
・歯磨き後は軽く汚れを吐き出す
・少量の水で1回だけうがい
・その後は30分程度、飲食を控える
これにより、フッ素がお口の中にとどまり、
再石灰化をしっかりサポートしてくれます。
■ 安全性について
現在、日本で販売されている歯磨き粉のフッ素濃度は、
身体に安全な範囲で設定されています。
正しく使えば安心して毎日ご使用いただけます。
■ まとめ
・歯磨き後のうがいは1回だけが理想
・フッ素をお口に残すことがむし歯予防につながる
・うがい後はしばらく飲食を控えるとさらに効果的
「しっかり磨く」だけでなく、
“フッ素を残す習慣”もむし歯予防の重要なポイントです。
毎日の歯磨きで、ぜひ意識してみてください。
医療法人社団 中野歯科医院
理事長 小笠原 延郎