噛み合わせ・歯ぎしり・
口腔顔面痛
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噛み合わせについて

噛み合わせについて

上下の歯が接触したときの状態を噛み合わせといいます。噛み合わせが悪いと、食べ物を噛みにくくなるだけでなく、顎関節症を引き起こして頭痛や肩こりといった全身症状に影響を及ぼすことがあります。
人によっては、歯ぎしりや食いしばりといった癖をもつ方もいます。無意識にこうした行動をしていると上下の歯がずっと接触した状態になり、歯が摩耗して噛み合わせが悪くなることがあります。こうした癖が続くと歯の健康を大きく損なう可能性があるため、噛み合わせの治療は健康的に過ごすうえで欠かせないといえます。

噛み合わせの治療

噛み合わせ治療とは、主に上の歯と下の歯が接触する時間を減らすことで、歯を失うリスクを低下させるというものです。

TCH(上下歯列接触癖)とは

普段なにもしていないときは、口を閉じていても上下の歯は接触していません。
ところが、なにか作業をしているときや考えごとをしているときに、無意識に上下の歯を接触させてしまうことがあります。これが、Tooth Contacting Habit(上下歯列接触癖)です。

上下の歯が接触することで、口を閉じる筋肉が緊張状態に置かれます。これが長く続くと、頭痛、首痛、肩こり、腰痛などを引き起こします。また、口を閉じる筋肉が働くことによって顎関節が圧迫され、しびれや痛みを感じることもあります。

TCHセルフチェック

  • 片側の上下の歯がしみることがある。
  • 奥歯で噛むと一瞬ピリッと痛むことがある。
  • 歯の横の面が削れていて、舌で触るとザラザラしている。
  • 朝起きたときに、首筋や肩にこりを感じることがある。
  • 仕事中、ふと気づくと噛みしめていたり、舌を上顎に吸いつけていたりすることがある。
  • 顎が開かなくなったり、開けるときに痛みを感じたりすることがある。
  • 頬のまわりの筋肉が硬く、いつも緊張している気がする。

歯ぎしりについて

歯ぎしりについて

歯ぎしりを放っておくと、歯がすり減ってきます。さらに続くと歯が欠けたり、上下の顎の骨を消耗したりして、噛むだけで痛みが走るようになることもあります。また、歯肉も退行し、歯の付け根まで露出してしまう可能性もあります。

歯ぎしりの治療

当院では、さまざまなダメージから歯とお体を守るために、マウスピースの使用をおすすめしています。
睡眠時に使用することで、顎の筋肉の緊張を和らげた状態での噛み合わせを実現させます。それにより、食いしばりによる顎関節へのダメージを低減します。また、歯ぎしりによる歯のすり減りを防ぎます。
マウスピースの作製時には型取りや調整をし、患者さま一人ひとりに合ったマウスピースを作っています。

口腔顔面痛とは

口腔顔面痛とは

口腔内や顎、顔などに起きる痛みを総称して口腔顔面痛といいます。お口の中の痛みとしては虫歯や歯周病が多くみられますが、そうした病気がないにもかかわらず、舌や顎関節、その周辺などに痛みを感じることがあります。代表的な病気としては顎関節症、舌痛症、三叉神経痛などがありますが、ご自身では原因がすぐにわからないものも少なくありません。また、歯も原因不明の痛みを感じるケースがあります。
原因を分析するため、問診で患者さまの症状の経過や生活環境などについて詳しく伺い、必要な場合はレントゲンなどで検査をします。

原因不明の歯の痛みでお悩みの方へ

虫歯や歯周病でないにもかかわらず、歯に痛みを感じるということがあります。こうした原因不明の歯痛は「非歯原性歯痛」とよばれます。
原因がないにもかかわらず歯が痛いと、「自分の思い込みではないのか」と悩む方も少なくありません。しかし、歯痛には歯そのものが原因でないこともあり得ます。「大したことはない」とやみくもにご自身で判断することは、リスクがともないます。気になる症状があればぜひご相談ください。

口腔顔面痛への対策

原因がすぐには判明しないケースもある口腔顔面痛ですが、当院では患者さまへの問診や検査を通じて、痛みの原因として可能性があるものをひとつずつ確認していきます。痛みの強さや種類、患者さまの生活習慣や癖などによってある程度の予想を立て、分析をすることもできます。多角的なアプローチによって原因を探り、適切な治療方法をご提案します。

歯ぎしりの治療にともなう一般的なリスク・副作用

  • 治療内容によっては保険診療となることもありますが、基本的には自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
  • 治療に使うマウスピースは、不快感がないよう設計されていますが、嘔吐反射が強い方やお口の中の異物感に敏感な方は、装着が難しいことがあります。
  • マウスピースを装着しているときは、歯は唾液と接することがないので、虫歯になるリスクが高くなることがあります。

口腔顔面痛の診断・治療にともなう一般的なリスク・副作用

  • 基本的には自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
  • 口腔顔面痛を引き起こす病気は多数あり、原因となる病気が複数の科にわたることも珍しくないため、診断、治療が困難になることがあります。